私は売られました。

あと3日で私の誕生日でした。

2ケタになるはずでした。

私は、暖かいお布団でお兄ちゃんと寝る事が許されなくなりました。

代わりに、カビ臭くて、悪い人が入るようなお部屋で寝ることになりました。

私は悪い事はしていないのに

どうして?











つい昨日まで

私は、お母さんとお兄ちゃんと3人で暮らしていました。

お父さんは、闘いに行ってせんししたらしいです。

お母さんは泣いてました。

お兄ちゃんも泣いてました。

お父さんの顔は覚えていません。

お父さんは負けて、国も負けたと聞きました。

『無駄死に』って聞きました。

ご飯は、日が進むにつれて、どんどん減っていきました。






お兄ちゃんは、とても優しかったです。

川でお魚さんを釣って、そのお魚さんで料理を作ってくれたりします。

お母さんは、料理が下手なので、大抵はお兄ちゃんが作ってました。

食べ終わっても、私はお腹がいっぱいじゃない時は、お兄ちゃんは自分のご飯を分けてくれました。



変なおじさんが、私の腕を掴んでどこかへ連れて行こうとした時は、

お兄ちゃんが必ず助けてくれました。

私は、お兄ちゃんが好きでした。

お嫁さんになりたかったなぁ。

なりたかったなぁ。




私は、買い物に行くとたくさんの男の人に見られてました。

なんで私を見るのかな?

私を見て股間を抑えてる人がいました。

手をのばそうとしている人もいました。

その時、お兄ちゃんは私の手を握ってくれて、

肩車もしてくれました。

その時は、周りから舌打ちが聞こえました。



私は、とてもお兄ちゃんがたのもしく感じた。

おんぶをしてくれた時は、とても暖かかった




家に帰ると、黒いスーツ男の人がお兄ちゃんの頭をこん棒で叩きました。

そして、私はその男の人に捕まりました。

私は、お母さんに必死に

『助けて!!』

と叫びました。

お母さんは、

『ナミリル。』

私の名前を言った後

『あなたが私達と離れれば、お兄ちゃんと私はとても幸せになるのよ?』

お母さんは笑っていた。

後ろにはたくさんのお金があった

私は、どういう意味か分からなかった



私は、お兄ちゃんを呼んだ

しかし、もう声は届かなかった













ここは、前のお家と違って悲鳴ばかりが聞こえた

優しい男の人なんか一人もいなかった

それどころか、おしっこの出る所に

男の人もおしっこが出る所についている棒を私のおしっこの出る所に入れた

血が出た

すごく痛かった







男の人は、とても楽しそうだった。

私は、悲鳴ばかりを上げていた







私は、さっきのカビ臭い所に放り投げられた

私は泣いた

『お兄ちゃんに会いたい…………』

お兄ちゃんはこんな事はしない

もう一度お兄ちゃんに甘えたかった











誕生日まであと2日

そういえば、一緒に水浴びをしていた時、お兄ちゃんとお話をした





『ナリミル!!お前、誕生日は何が欲しいんだ!!?』

欲しい物は、特になかったけど、

『じゃあじゃあ!!お肉が食べたいなぁ!!』

その言葉を聞いて、お兄ちゃんは少し困惑していた。

お肉は、とても高い事は知っている。

だから、食べてみたかった。

お兄ちゃんは、

『わかった!ナリミルの誕生日にはたくさんのお肉を買っといてやるかな!』

お兄ちゃんは、とっても笑顔で言ってくれた。

私は、他にも欲しい物があった気がしたが、

それが何かは分からなかった











そして、また怖いおじさんが牢屋の前に来た

『出ろ』

私は、言われたとおりに出ようとした

そしたら、鞭で腹を叩かれた。

私は悲鳴を上げた

『遅い!!お客様を待たせる気か貴様!!!!!』

これでも一生懸命急いだのに……………

昨日の疲労で全く動けなかったのだ。

『ほら!!さっさと歩く!!』

私は、腹の傷を抑えながら、歩いて行った






その人は、とても、お兄ちゃんと同じ男の人だとは思わなかった。

顔がブツブツだらけで、油まみれで、体はおそらく、お兄ちゃんの6人分くらいはあった。

その人のおしっこの出る所には、またその棒があった

『ひっ!!!』

私はおもわず悲鳴を上げた。

昨日の恐怖がまたこみあげてきた。

私の来ている服は、背中のひもをほどけば、簡単に脱げる服だった。

そのひもを、腕力であっさり解かれた。

そして、その棒がまた私のおしっこが出る所に入れられた

今度は、血は出なかったが、ものすごく痛かった


裂けそうだった。

『うわぁあぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!嫌ぁぁぁ!!お兄ちゃん…………!!ああ……・・・……・!!!』

その男の顔は、良く見たら、お兄ちゃんと買い物をしているときに、私をみて股間を抑えていた人だった

その後、その人はくさりを取り出した。

その鎖で、私の腕をバンバン叩きつけた

私は、また悲鳴を上げた

もうほとんど言葉にはなっていなかったと思う。

『ギ・・・ギ・・・・・グァガァァァァァ・・…………』

助けて!!と私は心の中で連呼した

助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!助けて!!


その男は、私の腹の傷に手をかけ、その傷を広げた

『うわぁぁぁぁぁぁああぁぁあぁぁぁぁぁぁあああぁああぁぁあああぁぁああぁあああああぁぁあああ!!!!』

皮膚と、皮膚の下に指が入った

私は、思わずゲロを吐いた

男は息づかいが荒かった

今度は、その棒を私の腹の傷口の中に入れ込んだ

その傷は、どんどん深くなっていった

そして、腹の皮膚がどんどんはがれていくのが分かった

私は泣いていた

当然泣いていた

『もう…………やめて…………やめてよ…………』

男は急に怒った顔になった

『やめるかバーカ!!!』

そう言うと、私の手に火のついた棒、

ううん。違う、火の出る棒を私の右手にかざした

さらに、男の人の足が私の右手の上に乗った

全く火の当たらない所に

『あああああああああああああああああああぁぁぁぁあああああああああぁぁぁぁぁああああ!!!』

もう嫌だ助けてお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん


焦げた私の右手を、

男の人は足で踏んだ

私の右手が粉々になった

私は叫んだ

さらに叫んだ


















男の人は満足した顔で帰っていった

私は、またさっきのカビ臭いお部屋に連れて行かれた

私の右手が亡くなった。

どうしてこんな目に会うの?

どうして私なの?

私は、一人さびしく泣いているときに、

隣の女の子が連れていかれた

女の子は抵抗していた

必死に叫んで抵抗していた

しかし、抵抗すればするほど、

鞭を叩く音は激しさを増した

そして、音がしなくなったと思ったら、

鈍い音が聞こえた

女の子はさらに叫んだ

『抵抗するならもうその足はいらないだろ?』

怖い男の人がそうささやくのが聞こえた

そして、女の子はなんの抵抗も無く、連れていかれた

















しばらくすると、帰ってくる足音が聞こえた

しかし、怖い男の人しか見えなかった

鉄の血だらけのバケツを持っていた

そこには、さっきの女の子が入っていた

首から下の胴体がない

手足がバケツから露出していた

バラバラにされたのだ

『嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

私は叫んだ

しかし、男の人はそれが聞こえないかのように、壁の向こう側の扉に入っていった

そこには、キッチンと血まみれのコックさんが居るのが分かった

そういえば、ここに来てからはいつも肉料理しか食べていなかった

なんの肉かが今分かった

私は吐いた

昨日の分もすべて吐いた

養分になる前に吐いた

出てきた肉は、人間の肉だった




















誕生日1日前

ここには時計がありませんが、

日が沈むと、電気が消されるので、何日目かはよく分かった。

私も、あの子のように死んじゃうの?

私は、分かるはずもないのに自分に質問をした

そして、今日も最悪な一日が始まります。

腹の傷は、まだ癒えてませんでした。

右手も、傷口はふさがりましたが、元には戻ってません。



今日も、怖い男の人が来ました。

『出ろ』

私は、言われたとおりに出ました。

今度は誰にいじめられるのでしょうか?

明日は誕生日です。

早く帰ってお兄ちゃんに会いたい

それが私が1番欲しいプレゼントでした



今日の男の人は、皮膚が蒼っぽく、がりがりで

口から唾液を出していて、不気味に笑い続ける人でした。

人目を見た瞬間、とてもとても怖かったです。

私は、逃げ回りました。

男の人は追いかけてきました。

ここは、小さい部屋です。

私はそれでも、逃げ続けました。

男の人は、奇声を上げて怒りました。

男の人は、倉庫と思われる部屋からチェーンソーを出してきました。

むちゃくちゃにあさったので、整理されていた倉庫の中はぐちゃぐちゃになりました

男の人は、そのチェーンソーで私の足を斬り落そうとしていました。

私は、そのチェ-ンソ―も必死でかわしました、

そして、そこの倉庫の方に向かい、

私も武器を取ろうとしましたが、上の段にあったので取れませんでした。

男の人は、笑いながら近づいてきました。

私は、必死に走って倉庫の奥の壁にもたれかかりました。

ドン!!

という音とともに、

倉庫に入っていた刃物が男の人にふりかかり、

男の人は、悲鳴をあげました。

目が潰され、頭にノコギリが当たり、腹には小さい刀みたいなのが刺さりました。



動かなくなりました。

私は、その男の人に近づきました。

その瞬間、向こうのドアが開きました。

そこには、怖い男の人がいました。

その奥には、大きなドアがありました。

私は、その大きなドアに向かって走り出しました。

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!このクソガキィィィィィィィィィィィ!!!』

怖い男の人は、さらに怖い顔になって、追いかけてきました。

私は、必死にそこにあった植木鉢の上にのしかかり、ジャンプしました。

左手でドアノブを回した後、ドアを蹴りました。

ドアの向こうは外の世界でした。

その下は、階段でした。

私は、その階段に転げ落ちてしまいました。

私は、必死に立ちあがりました。

左手が全く動かなくなりました。

ブランブランになりました

それでも、必死に走りました。

車で送りだされた時、しっかい窓の方を見ました。

だから、道は知ってるはずなのです。

ここまで来るのに、車でも1時間はかかったらしいのですが。

それでも、私は必死に走りました。

後ろから、車の走る音がしました。

私は、道から外れて、樹海の中に入りました。

車は、さらにスピードを上げて、私の所まで先回りをしようとしていました。



私は、樹海の中を走り回りました。

木の枝が、どんどん私に刺さっていきました。

顔がどんどん傷付いて行きました。

泣きたくなりました。

それでも、走り続けました。

足から血が出ました、

それでも走り続けました。

木の枝が目に刺さりました。

それでも走りました。

走ったら、湖に着きました。

車で走った時は、こんな所は見ませんでした。

しかし、私はその湖で泳ぎました。

泳ぐのは好きでした。

いつもお兄ちゃんと水浴びをしていたから

とても気持ちの良かった遊びでした。

しかし、今は泳ぐと傷口がものすごく痛いです。

腕も動かないため、かろうじて動く半分しかない手を動かしました。

足も、動かすととても痛かったです。

さっきの車の人も、私を見つけて泳ぎだしました。

私は、せかして、手足を激しく動かしました。

しかし、体が思うように動きませんでした。

それどころか、さらに遅くなりました、

ついに、私は足を掴まれました。

私は、必死に足をバタバタさせました。

しかし、離すまいと手は必死に私の足をつかみました。

私は、足を思いっきり下に下ろしました。

男の人は、少し沈んで手を緩めました。

私は、再び泳ぐのを再開させました。

男の人がまだ追ってきます

私は、そこらへんに浮いていた木の欠片を男の人に投げつけました。

いくつもいくつも。

私は、やっとのことで湖の端まで着けました。

男の人はまだ走っています。

私は、そこにあった石を投げつけました。

顔面に投げつけました。

当たれば当たるほど、男の人の顔は赤くなりました、

今度は、もっと大きな石を持ってきました。

持ってきているうちに、男の人は、もうすぐまで来ていました。

私は、その石を振り落しました。

その石は、男の人にあたり、

男の人の頭は平たくなってました。

目玉が飛び出てました。

男の人は沈んで行きました。

私は、再び走りました。

どこの道か分からないけれども、走り続けました。

服に水が入り、体が重くて、

石が足に食いこんで、

石が傷に食いこんだりもしましたが、

走り続けました。

そして、ようやく車で見た事のある道に辿りつけました。

私は、記憶を頼りに歩きました。

この道をこの道をこの道を………………………






私は泣いていました。

やっとあの地獄から解放されました。

私はさらに泣きました。

もうすぐお兄ちゃんに会える事がとてもうれしかったのです。


























家がありませんでした。

お母さんもお兄ちゃんも居ませんでした。

私は、何も考えられませんでした。

私は、その家に座りました。

ちょうど、そこに私とお兄ちゃんの寝室があった所は

バラバラになっていました。


『お兄ちゃんはどこ………………………?』



私は泣きました。

その場で泣きました。








そして、夜になりました。

私は、将来はお兄ちゃんのお嫁さんになるのが夢だった

あと6年、16歳になったら結婚できる年

あと6年待てば、夢は叶うはずだった

優しかったお兄ちゃん

優しかったお兄ちゃん

私は、おしっこが出る所をこすった。

気がつくとこすっていた

なぜかとても気持ちが良かった

この前された事

をお兄ちゃんにさしかえたり

お兄ちゃんのおしっこが出る所

想像すると私の中の何かが熱くなった

だんだん、寒く無くなって来て、

気がつくと、私もあの男の人のように、息づかいが荒くなっていた

私はあんな人と同じなのだろうか

しかし、何も思わず私はおしっこが出る所をこすった

『あっ………………………・…』

何か、今はものすごく気持ちよかった

お兄ちゃんが一瞬、見えた気がした

私は、気がつくとおしっこが出ていた

恥ずかしかった

でも、お兄ちゃんは優しく笑ってくれた。

私は、お兄ちゃんの胸に飛び込んだ

私は、お兄ちゃんの胸元を舐めた

また、私は息づかいが荒くなったのを感じた























誕生日当日

そこは、カビ臭い部屋だった

昨日、お兄ちゃんに抱きつかれたままどこかへ連れて行かれた

しかし、それはお兄ちゃんではないと今気付いた

私は吐いた

さらに吐いた

さらにさらにさらに吐いた

そして泣いた

涙は枯れる事なく流れた

そして、扉は開いた

『出ろ』

私は、もう何も考えれなかった

何も希望が無いのを感じた

その男の人の顔には包帯が巻かれていた

眼帯も付けていた

そして、右手には

大きな包丁を握っていた